信州大学 自転車競技部

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第24回長野マラソン参戦記@M1なかた

今年で25歳なのに、まだまだ学生をやってます、中田です。卒論、学会とバタバタしていたらぬるっと大学院生になってしまった。今年からこの手はバチェラーハンドからマスターハンドへ進化!(`・ω・´)シャキーン

インカレ終わって、部活を引退して、何か別の事やりたいなぁって始めたランニング。

走りだした当初は、フルマラソンなんて走る気はさらさらなかったけれど、気付いたらエントリーしてた。もう性ですねこれは。

まず大会の日程は4月17日。そしてランニングを始めたのが去年の8月末だったかな。だから、準備期間的には半年以上あったわけだけれど、実際に走り込みができた期間は大会の3週間前からだった。参考までに、ストラバの記録を書いておく。

8月 6.5 km

確かワクチン接種したその日にデポでランシュー買って走り出した気がする。コースも走り方も知らないので、本当にジョギング程度。

9月 63.5 km

足底筋膜炎になり、数日まともに歩けなくなる。このあたりから、研究室の忙しさが増してくる。

10月,11月 0 km

この2か月はあまり記憶がない。バイトが忙しかった気がする。デリバリーだけじゃなくてインストアも本格的にやり始めたのもこの時期。月~金はラボ、土日はバイトのルーティーンが出来上がっていた。あとは漫画と本読んでたかな。特にデスノートバクマンが印象に残ってる。本は見城徹「編集者という病」、これオススメです☆

12月 11.5 km

秒で終わった12月。まじで忙しかったけれど、生活のモチベは高かった。疲れてるはずなのになぜかハイテンション。なんでもこいやって感じ。そういえば、クリスマスくらいにようやく3月に注文したスノボの板が届いた。遅くね??

1月 0 km

バイトして研究してスノボ行ってた1月。卒論前最後の追い込みで生活リズムが不安定になる。スノボは、せっかくフルタイム券買ってたのにほぼナイターしかいけなかった。

2月 26 km

尾崎豊にハマる。卒業研究発表と、卒論提出した後に2回だけ走った。雪が降る中走りだす。行き先も分からないまま。暗い夜の帳の中へ。

3月 71 km

学会参加で3月中旬までバタバタし続ける。本当は府大でやるはずだったのに結局オンラインになった。3/23の卒業式が終わり埼玉へ帰省。ここからようやく本格的に走り始める。

4月 82.5 km

ついに大学院生になる。左膝が腸脛靭帯炎もどきになったり、右シューズのタンと甲が接触して炎症を起こしたりと、怪我一歩手前の状態を繰り返していた。走力としては、5min/kmで25 kmをギリギリで走り切れる程度。

ざっとこんな感じ。正直、SUB4を目指すランナーの練習量じゃなかった。でも、大会1週間前に一人で走って5min/kmで25 km走れたこと。本番は周りに人がいること。そしてロードレースの経験があること。すべてのピースが上手くはまれば、4時間は切れるだろうと踏んでいた。30 km地点に2h40m~45mで入ることを指標とし、5m~5m15s/kmくらいで走れるとこまで走って、あとは根性でゴールを目指すという脳筋作戦。

 

土曜日、前日受付でビッグハットへ。

10時ちょうどに行ったのに長蛇の列
少しビビる

抗原検査を受けて会場内をぶらぶら。

ビッグハット内 ブースの感じとかは自転車と一緒

ノリで受けたNHKの記念撮影 

バイト行って帰ってきて、軽く走って、22時にはもう寝てたと思う。大会当日は朝4時半起床。起きてすぐに1000 kcal摂取。バナナ2本、セブンで買ったパン1個、そして納豆ごはんを缶コーヒーとモルテン350 mlで流し込んだ。スタート1時間前までに、金の梅丹ジェル、ユンケルスター、ロキソニン3錠、2RUN4粒で合法ドーピング。5時30分長野駅発の臨時列車に乗って北長野駅へ。

電車で北長野駅
駅から運動公園まで20分くらい

スタート地点、長野運動公園に到着

仮設トイレ
これだけあっても結構並んだ

運動公園に着いてからは、暇だったのでしばらく会場内をぶらぶら。スタート1時間半前くらいから、ストレッチとアップ開始。30分前に手荷物を預けて、最後のトイレも済ました。15分前にスタート位置に整列。自分はFブロックだったからそんな後ろでもなかったのかな?そういえば同じFブロックのランナーに、ツールド沖縄2018の記念Tシャツを着てる人がいた。ちょうど俺も2018の沖縄を走り、同じシャツを持っていたし、なんなら家から会場まではそれを着てきたので、これはもう話しかけるしかないと思った。聞くところによると、普段は沖縄にいるが、出身は長野県。今回はマラソンで長野に帰ってきているとのことだった。長野マラソンの参加者は全国津々浦々から集まると聞いてはいたけど、まさか沖縄からとは。ロード仲間を見つけ、ルンルン気分でスタート時間を待つ。さらにゲストの高橋尚子さんのMCを聞いて、テンションMAX。気温7℃、快晴、風は無い。ちょっと肌寒いくらいの最高のコンディション中、8時20分、ついに初めてのマラソン大会が始まった。

10km

8時24分、ようやくゲート通過。手元タイム計測開始。ネット計測で4時間切りを第一目標に、あわよくばグロスでも......!って気持ちで、最初の1kmを走り出す。人が密集していて走りにくい。隙間を縫って前に進む。善光寺長野駅前を抜け、信大工学部前を通過。沿道の応援の中に、自分のラボの教授先生がいたので、先生!と挨拶。どうやら気付いてくれたようだった。10km通過。この時既に尿意がやばかったので、ちょうど前日の受付会場であった、ビッグハット前の仮設トイレに一旦入る。長野マラソンは(他の大会は知らないが)運営が丁寧で、トイレも補給も等間隔に細かく設置してあったのが幸いだった。トイレを終えた直後、左膝にピシッと鋭い痛みが走る。と同時に、ヤバい!と背筋が凍る。もともと左膝に負担がかかる走り方であるのに加え、ここまでの密集走行で、想像以上に負担がかかっていたようだ。走っている最中に痛んだのはこれが初めてだった。この膝で残り30 kmか、、、DNFの3文字が頭をよぎる。

6km 善光寺付近

11~20km

近くに3:45のペーサーがいたので一緒に走る。ペーサー集団にいると、給水所が激込みして補給し辛い。徐々に人がばらけていく。若里、稲葉、松岡、大豆島、普段の生活圏を超えて走り続ける。膝の痛みは消えたが、エムウェーブを旋回したあたりから、今度は右腰が痛みだす。腰が痛んだのもこれが初めてだった。加えて金の梅丹ジェルを落とす。あーあ俺の300円とカフェイン200mgが、、、( ノД`)シクシク…

17km エムウェーブ旋回

 

21~30km

ハーフを過ぎたあたりから徐々に前走者を抜かし始める。五輪大橋を過ぎた次の給水所前でペーサー集団を離脱。確実にロキソニンを飲むために前に出る。更埴橋を通過していつものサイクリングロードへ。ここロードだったら一瞬なんだよなぁとか思いながら、普段の0.25倍速で進んで行く。30km通過時、手元で2h36m。この時点でSUB4を確信。

ハンバーグ師匠

28km 飯綱山バック お気に入りの1枚

30~35km

サイクリングロードを抜け、再び一般道へ。30kmを超えても不思議とガン垂れすることはなかった。5m15s/km を維持しながら残り7kmへ。

35~42km

35kmに入るくらいで、いきなり足が重くなる。マラソンってやつはいつもこうだ。自転車と違って前触れなく、一気に脚に来る。なんだろう、力が入らないというか、もう脚が上がらないというか、、、ハンガーノックに近い症状が現れる。ここにきてあと7kmもあることに絶望する。たった7km、されど7km。まるで小鹿のように足を引き擦りながら、かろうじて37kmまでは"走った"。38km、ついに歩く。別に歩こうと思ったわけじゃない。気付いたら歩いていた。思わず時計を見る。歩きのペースが10m/kmであることに焦る。このまま歩いても、ネットタイムでは4時間は切れるのは分かってる。でもここまで来たらグロスで切りたい。目の前に正真正銘のSUB4がぶら下がっているのに、それを捨てても俺は歩くのか。葛藤に苛まれながら、歩いたり走ったりを繰り返す。39km、サイクリングロードを抜けて最後の直線に入る。40km、あとたったの2kmだ。そう思ったら逆に元気が出た。ところが41km、左脚が攣って一度完全にストップ。沖縄でも両足攣って草むらに倒れ込んだのを思い出した。めちゃくちゃ焦る。ここで終わってなるものか!ゆっくり伸ばしてから歩き出す。

40km 後半はずっとこんな顔してた

残り500m、南運動公園らしきものが見え始める。苦しいきつい早く終われ。これ以外の感情が浮かばない中、気付いたら競技場に入っていた。

残り100m 目線の先にあるのはゴールゲート

トンネルをくぐって競技場に入った時、残り2分とのアナウンス。ゴールはすぐそこに見えている。やった。絶対4時間切った。正真正銘のSUB4だ!心の中で叫びながら一人で小さくガッツポーズ。

そして、、、

ゴール!柄にもなく感情爆発

ネットタイム3時間54分38秒、グロス3時間58分37秒、無事SUB4達成!ゴールした瞬間、嬉しすぎて思わず叫んだ。声に出した自分にも驚いた。掛け値なしに、ここ最近で一番嬉しい瞬間だった。

一回こういうのやってみたかった笑

最後にフィニッシャータオルとメダルをもらって、初めてのフルマラソンが終了。本当にしんどかった。特に35~40kmはこの世の終わり見たいな顔して走ってたと思う。まさに阿鼻叫喚の巷と化していた。でも、そんな地獄もゴールするまでの話。一度ゴールラインを超えてしまえば、その辛さを捕って余りある喜びが、体の中から湧き出てくる。俺たち長距離選手は、その瞬間のために走っていると言っても過言ではない、と個人的には思っている。

帰りのシャトルバス

帰りは、大会側が用意してくれたシャトルバスで長野駅まで。バスに乗って出発を待っていたら、外国の方が「となりいいですか」と座ってきた。あら?これはもしかして英語で話すチャンスじゃね?と思って、まずはWhere are you from?って話しかけみた。日本語が少し分かる方だったので、なるべく英語で話して、どうしても分からないとこは日本語とジェスチャーでなんとか繋いだ。全く知らない人でも意外と通じるもんなんだなあって少し感動。ところで、俺の研究室にはポスドクの外国人の方が4人いるんだけれど、そこで無理やり英語(英語になってないレベルだけど)使ってたから、話しかけることに対する抵抗は少なくなっていたかもしれない。余談だが、つい先日、そのポスドクの方2人と学生3人で宅飲みする機会があった。向こうはほとんど日本語が分からないし、俺達は英語話せないしで、What do you mean?って連発されたけど、中一レベルの英会話でなんとか踏ん張った。英会話(英語に限らず)って結局、度胸一発なんだなってこの時思った。さて閑話休題。マラソンの話に戻ると、そんな感じで海外のマラソンやら、長野県の観光スポットやらの話で30分くらいは話したかな。帰り際に、お互いインスタグラムを交換して、長野駅でサヨウナラ👋次のフルマラソンも頑張って下さい👍

とまあこんな感じで、俺にとっては初めてのマラソン大会が終わったのだけれど、約4時間のラン以外にも色々なことがてんこ盛りで、大満足の遠征だった。また来年も走りたいな。さて、満足しているのはいいけれど、いつまでも余韻に浸っているのは然うは問屋が卸さない。実は6月26日のツールド美ヶ原にエントリーしちゃってるんだよな。今日が5月21日で、もうあと1ヶ月しかない。Mになってから、研究やら授業やらで鬼のように忙しい日々が続いているけれど、出るって決めたのは俺だ。やるしかない。もしかしたら美ヶ原と乗鞍終わった後にまたブログ書くかもしれない。もう今の1年生にとってはなんじゃこいつって感じだと思うけれど、そこは温かい目で見てください笑🙇‍♂️

最後に、俺が1番好きな尾崎豊のライブ映像貼っておきます。みんなぜひ視てね!

https://youtu.be/tq-943lwkPg