信州大学 自転車競技部

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ツールドかつらお 下村忠

レースまでの経緯

新型コロナウイルスの影響で日本全国のイベントが中止の決定がしていくなかで、自転車競技関連の大会、イベントも影響を受けて延期、中止が決まっていく状況となってしまった。学連の大会はインカレ以前に予定されていた大会はロード、トラック共に中止または延期となり、インカレも予定されていた時期とは一、二ヶ月ほど延期での開催で、ロードレースは場所も美麻ではなく違う場所でやる予定のようである。自分はトラックでのb基準を切ることでインカレ出場を目標として昨年度から練習に取り組んでいた。しかし前述のようにほとんどの大会は延期、中止となってしまいインカレまでに記録会があるのかどうかもわからなくなってしまった。モチベーションを保つのが難しい中でインカレ前に記録会や大会がある少ない可能性を信じて美鈴湖バンクでの練習や家での固定ローラーなどで出来ることをしていた。すると、同じ三年の中田(たわし温泉)からツールドかつらおという福島県葛尾村で開催されるロードレースに出てみないかと誘われた。自分はロードはあまり力を入れていなかった何かしら大会に出場することでモチベーションを上げることを考えて出場することを決めた。ちょうどその時期から朝練が始まったので朝練に参加してかつらおに向けたトレーニングを約2週間ほど続けていた。その際にステムを120ミリに、パーテープをスパカズに変えて練習に取り組んでいた。特にステムを変えたのはポジションが大きく変わり平坦、登りどちらも前より格段に楽にまわせるようになった。

 

レースレポート

かつらおのコースレイアウトは一周28キロのコースで最初の5キロほどが下りでローリング、そこから左に曲がって登りになりリアルスタートとなる。登りは二ヶ所あり最初の登りが8.8キロ3.3パーセントの緩い登り、そこから下ってもりもりランドという2.8キロ7.6パーセントのきつめの登りがありそこを終えると狭い道での下りが続いてラスト4キロあたりから道が広くなり下り基調の平坦でゴールというコース。自分は登りが得意ではないので最初の緩い登りまでは集団でひたすら足を使わないようにしてもりもりランドは死ぬ気で踏むという計画でレースに臨んだ。信大からは井上、中田、自分の三人で同じクラス2に出場した。ほとんどのレースが自粛の中でのロードレースなので去年と比べて選手層が高めのように思えた。その証拠にクラス1などはjプロツアーで走っているような人達も多く出場していた。レース当日は雨が降っていた。土砂降りではなかったが下りが危険となることは目に見えていた。最初のローリングは下り基調であるので落車だけは避けたかった自分は集団後方でスタートすることにした。ローリング中も雨は強く降っていて路面もかなり危険なのである程度前との車間を空けて余裕を持ってブレーキ出来る状態でローリングをしてきた。スタートして2キロほどのところで前で落車が起こったのが確認できた。落車したのは二、三人であったがその中に井上も入っていた。f:id:soreikeshindai:20200629175813p:image(転がっているのが井上の自転車)

思わず「大丈夫か?」と声をかけたがすぐに再スタート出来るようではなかった。とりあえず集団に戻りローリングをこなしていくと左に曲がって登りの区間に入った。リアルスタートが切られると中田(たわし温泉)が飛び出していた。スタート前から逃げを打つとは言っていたが本当に行くとは驚きだった。集団は見送って坦々と踏んで行く状況。自分はとにかく足を使わないように出来るだけ高いケイデンスで回すように心がけた。登りが始まって2キロほどで中田(たわし温泉)が下がってきているのが確認できた。最初の逃げで足を使ってしまい、集団に残ることは困難であったようだ。そんな中田(たわし温泉)をパスして集団内で登りをこなしていた。めちゃくちゃきついわけではなかったが周りを見れる余裕もなかった。少し勾配が緩くなるところで集団内で位置を上げることができた。集団の前は慶應の石井が前を引いていた。少し余裕ができたので前に出て石井に「余裕ある?」と聞くと「前日のttの方がキツかった」と言っていた。f:id:soreikeshindai:20200629175344j:imageめちゃくちゃ余裕があるようで集団を完全にコントロールしていた。自分は大人しく集団なかほどに下がってひたすら足を使わないようにしていた。1回目の上りのラスト500メートルに入ると一気に勾配が8〜10パーセントほどにきつくなる。なんとかここまでは集団内で走れていたがこのキツい区間で集団からはちぎれてしまった。登り終わると下りに入る。ありがたいことに下りは雨の影響で落車を避けるために集団はゆっくり下っていたようだ。自分はちぎれた人たち2、3人とローテを組んで下り、もりもりランドまでに集団と10秒程度にまで差をつめることができた。しかしもりもりランドに入ってからはほとんど足が残っておらず、単独で登らざるを得なかった。f:id:soreikeshindai:20200629180139p:imageもりもりランドの登りを終える頃になると周りに五人ほどの人がいた。最後の4キロは下り基調の平坦になるので単独で走るよりローテを回して走った方が圧倒的に楽である。なので「この五人でローテ回しましょう」と言って狭い下りに入った。自分が先頭で下っていたのだが、後ろの四人は落車を避けたいのかあまり飛ばしていないのに結構な差がついていた。すると広い道に入るところで前にいる四人ほどの集団に追いつくことができた。ラスト4キロはこの集団でローテを回していくことにしたが、途中で何人かが追いついてきて10人ほどの集団になった。ゴールスプリントになることが予想できたが、自分はスプリントの経験がほとんどなかったので仕掛けどころに非常に迷った。ラスト300メートルあたりで前の選手がスプリントし始めたのでそれに合わせてスプリントを始めた。前にいた何人かの選手を抜かして10人集団の5番目ほどでゴールした。f:id:soreikeshindai:20200629175201j:image結果はトップから3分42秒遅れの43位であった。登りの不得意な自分からすると頑張ったほうではないかと思う。約一年ぶりとなったロードレースとなったが達成感を感じられる結果となり嬉しく思う。

 

今後に向けて

自分は今年で三年生であり、就職を考えなければならない時期である。自分は公務員を志望しており公務員試験に向けて勉強していかなければならない。そんな中で自分がいつまで自転車を続けていくかは非常に悩ましい問題であると感じている。高校時代帰宅部であるのに、自分からやりたいと思ってここまで続けてきた自転車競技である。何かしらの結果を残して就職活動に専念したい。試験のことを第一に考えるのであれば三年になった時点で引退するのがベストであろう。しかし、自分は4年でも続けていく予定だ。もちろん就職が疎かになってしまわない範囲ではあるが出来る限り頑張っていきたい。

 

最後になるが、長野から松本まで自分と井上拾って葛尾まで自転車三台積んで運転してくれた中田(たわし温泉)ありがとうございました。